まずはエローラ石窟寺院(インドムンバイ編その3)

旅インド アウランガバード コーラ アウランガバード

頼んでいたツアーの車に乗り込みいよいよ遺跡見学に向かう。

まずはエローラに向かう。

道は概ね快適だが運転手は結構スピードを出す。基本的には前の車を追い越すことが正義のようだ。車の前に獲物を捕らえるとどんどん間合いを詰めていき最後はクラクションを鳴らして追い越していく。まるで狩りでもしているようだ。追い越すタイミングで道幅が狭くなったり、舗装がなくなりガタガタ道に差し掛かったり困難があるほど腕の見せ所とばかりにスピードを上げて突進していく。ある意味ジェットコースターより怖い。

アウランガバードの市内からエローラ遺跡群までは30キロ、アジャンタ遺跡群まではおよそ100キロほどの距離がある。一日でこの二つの遺跡を見て回るにはこれぐらい急いで行かなければならないのか、、旅行 インド ムンバイ フェス アジャンタ エローラ アウランガーバード 地図

エローラの近くで一人現地ガイドをピックアップした。

一日同行するガイドと運転手、そしてエローラとアジャンタではそれぞれ専門のガイドが付いてくれるようだ。

エローラの遺跡の入り口に着くとおみやげ物屋などが沿道にならびしきりに声をかけてくる。あたりをしっぽの長いサルが歩き回っている。

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エローラ遺跡入り口で見かけたしっぽの長いサル

遠くに丘が見えその断面に石窟であろう、構造物が見えている。公園のような敷地を歩きながらエローラのメインの寺院に向かっていく。

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エローラ遺跡

入口はとても迫力がある。

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エローラ遺跡入口

この岩壁の入り口を通り抜けると、ヒンドゥー教のシヴァ神をまつるカイラーサナータ寺院がある。岩山をくりぬいた大規模な寺院である。中に入ると見学に人たちが大勢いた。比較的若い方の姿が目立った。イスラム風の衣装の方やシーク教のターバンを巻いた方もいた。人気の観光地のようだ。

 

入り口を入った正面でブラフマの妻ラクシュミが迎えてくれる。

壁面の装飾も美しく女神や天使の彫像がいたるところに見られる。土台はゾウが支える形になっている。

最奥の神殿にはシヴァリンガが祭られている。

岩山に上ると寺院の全景を見下ろすことができる。

エローラにはヒンドゥー、仏教、ジャイナ教の寺院があるが、一番のインパクトは8世紀にできたこのヒンドゥー教のカイラーサナータ寺院であろう。インドはやっぱりヒンドゥー教のイメージが強い。とりわけシヴァ神は、仏教に取り入れられて日本では大黒天、大国様として信仰されてきたし、シヴァの息子でゾウの顔を持つガネーシャは聖天さまとしてかたちを変えて信仰されている。生駒の聖天さんというとなんだか身近に感じてしまう。

ヒンドゥー教ではシヴァ神の他、ブラフマ神やヴィシュヌ神などが高位の神とされるが、中でもシヴァ神は破壊と同時に創造も担う神格である。神話の中のエピソードの数々はあれど、やはり破壊と創造を担うということは人格?神格?はさておき宇宙そのものを表現しているようにも思える。

宇宙であるブラフマンと個であるアートマンが合一する梵我一如を理想とするヒンドゥーの教えとどのようにかかわってくるのだろう。

あまり妄想しすぎて、ここで悟りを開いてしまうと大変なことになりそうなので現実に戻ろう。

シヴァ神の息子のガネーシャも個性的なキャラクターではあるが、奥さんのパールバティもかなり強烈である。

このパールバティは場面において変身することでも有名!

戦うときはドゥルガーという女神に姿を変え獅子の上にまたがり武器を手に持つ姿で描かれる。これだけでも十分強そうだが、このドゥルガーの怒りが頂点に達するとさらに怖いカーリーという女神に変身する。カーリーは、全身が青みがかった黒で手には武器や切り取った首を持ち舌を出して踊る姿で描かれる。かなり狂暴である。

この女神は怒らせない方がよさそうだ。カイラーサナータ寺院内にドゥルガーやカーリーの彫像があるのかどうかはわからなかったが、パールバティが怒り出す前に切り上げた方がよさそうだ。

ということでヒンドゥー寺院を見終えると、少し離れたヒンドゥー寺院よりも少し古い仏教の石窟にも行ってみた。ヒンドゥー教の寺院に比べて装飾は少なくすごく整然とした世界に呼び戻された気がした。

仏教石窟で少しお口直しが済んだところで、エローラの遺跡群はこれぐらいにして、アジャンタの石窟群へ移動しよう。

 

☆フェスの予習

ムンバイのフェスに行く(インドムンバイ編その1)

ムンバイへ・アウランガバードへの道(インドムンバイ編その2)

 

 

 

 

 

 

 

 

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