かなり昔のこと、、こんなことがあった。
当時、結縁灌頂(けちえんかんじょう)というものに興味があって、いくつかの結縁灌頂を経験したことがある。
結縁灌頂と言うのは、真言宗や天台宗などの主に密教を伝える宗派に見られる宗教儀式で、特定の仏と参加者の文字どおり縁を結ぶ儀式である。個人の信仰、、例えばどの宗派の仏教徒であっても参加できるし、また例えばキリスト教徒などの仏教以外の宗教の信者であっても参加することができる。結構オープンなイベントなのである。
儀式の中で中心的な儀式とされるのが、目隠し(覆面)をした参加者が、両手の間に挟んで持っている花(華)を曼荼羅(まんだら)の上に落とす投華得仏(とうけとくぶつ)である。この目隠しをしたうえで手から離れた花が落ちた曼荼羅の場所に描かれている仏が参加者と縁がある仏であるとされる。
ちなみに花を落とす曼荼羅にはたくさんの仏が描かれている。真言宗の高野山で行われる結縁灌頂では、毎年なぜか参加者の誰もが曼荼羅の中央に位置する大日如来(だいにちにょらい)と結縁するという奇跡が何年も続いているという、、
これは21世紀最大の奇瑞の一つであるかもしれない、、
それはさておき特定の仏と結縁した参加者は、その後、阿闍梨(あじゃり)から頭に水をかけていただく(灌頂)こととなる。
何ともありがたい儀式ではないか、、
娘に結縁灌頂の話をしたら、仏陀と縁を結ぶなんてどんなマッチングアプリよりも怪しいなと言われてしまった、、、
そんな怪しい、いや有難いとある結縁灌頂に参加したときのこと、、
結縁の投華得仏も終わり参加者各自、結縁をした仏の名前が書かれた花びらの形をした紙を大切に持っていた。その後灌頂も無事終わり、別室へ移動した。
一日がかりの儀式も終わり参加した誰もが日程最後の有難いお話を聞いた。いよいよ解散というときに進行を行っていたお坊さんから落し物の連絡があった。
誰か大日如来落としていませんか?
そのお坊さんの手には大日如来と書かれた花びら型の紙が1枚あった、

投華得仏イメージ
あっ、無いと叫んでいるのが一人だけではなかったことを付け加えておく、、、
ティナ・ターナーとデビッド・ボウイの歌声が頭を流れ始めた、、
”Everything will be alright tonight”
Tina Turner – Tonight (with David Bowie) [Live]
