強風のロープウェイ・恐怖のGrab20万円(フーコック島旅行その3)

フーコック島 ベトナム サンワールド ロープウェイ  旅ブログ

ものすごい風の音で目が覚めた。

雨はさほどでもないがとにかく風が強い。今日行く予定のサンワールドは、大丈夫だろうか?

営業しているのか?

WEBページを調べるが別に休業になるような情報もない。

娘も楽しみにしているし行ってみるか、まずは宿の朝食を食べることにする。

コーヒーのサーバーの横にコンデンスミルクが置いている。東南アジアに来るとこの禁断の味をついつい試してみたくなる。パンやフォーなど手当たり次第に食べ準備完了。水着も持って出かけることにする。Grabでアクアトピアウォーターパークのあるホントム島行きのロープウェイ乗り場に向かう。Grabの運転手が入場チケットは持っているか?買わないか?としつこく声をかけてくる。

サンワールドはベトナムのサングループが手掛けたリゾート施設。ベトナムのダナン郊外のバナヒルズやここフーコック島のサンワールドは大規模なリゾート開発が行われている。以前ダナンのバナヒルズに行った時も規模の大きさに驚いた。そしてこれはとても表現しにくいが、強いて言うなら作られた感が半端ない?施設であった。大きな資本が動いていることを否応なしに感じる場所であった。

フーコック島 ベトナム サンワールド ホントム島
サンワールドのサイン

入場ゲートに到着するとチケット売り場へ向かう。ロープウエイも動いているようだ。入場チケットを購入しロープウェイの列に並ぶ。さほど待つこともなくロープウエイに乗ることができた。いよいよ全長8キロの世界最長のロープウエイに乗れると少しテンションが上がってきた。

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ロープウェイ内の世界最長の記録の表示板

15分くらいでウォーターパークのあるホントン島に着くはずだ。ロープウェイの中には家族連れやカップルなど多彩な顔触れの人たちが20人くらい乗っている。ゴンドラはとても大きい、そして見る見るうちに乗車場を離れていく。乗車場を振り返ると左手に海、船がたくさん浮かんでいる。とてもカラフルだ。この船はデコレーションだろうか?よくわからないがとにかくどんどん進んでいく。

子供たちが景色を見るためゴンドラの中の通路をあちこち動き回っている。いろいろな言語が混ざっている。高さもどんどん高くなっていく。そして強風のためゴンドラが揺れる。同乗していた人たちがだんだんと無口になっていく。子供たちも親のそばでじっとしている。ロープウェイの最初の支柱にゴンドラが近づく。それにつれて高度がさらに高くなっていく。景色は素晴らしいものの、風による揺れは相変わらず続いている。ロープからゴンドラが外れることはないのか?ふと昔見た確かイタリアあたりで起きたのロープウェイの事故映像が頭をよぎる。いやいやそれはないと自分に言い聞かせる。危険なレベルの気象状況であればロープウェイを運行するはずない。きっと、、

いよいよ支柱を通過する。相変わらず風がゴンドラを揺らす。20人くらいの乗客が無言で、でも怖がってなんかないよといった風を装っている。ここで何かあったら逃げ場がない、、

無事支柱を通過する。支柱を通過すると次第に高度を下げていく。高度が下がると少し緊張が緩んでいく。

このロープウェイの巨大な支柱を見たときにふと昔見た光景を思い出した。

子供のころに親の車で長崎へ向かっていた時に巨大なコンクリートでできたであろう塔をみた。何か人間のサイズを超えた巨大な構造物であった。のちにこれは大正時代に海軍によって作られた電波塔であることを知った。とてつもない巨大な構造物に対して子供心にも畏怖の念が芽生えた。この長崎の電波塔の高さは136メートルあるらしい。ちなみにこのサンワールドのロープウエイの最高到達地点は174メートルとのことなのでその規模の大きさがうかがえる。

針尾無線塔 (参照 wikipedia)

支柱を超えるごとにだんだんと人の気配がしなくなり、開発されていない小島が現れる。そんな景色の中を進んでいく。

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ロープウェイは人気のない小島を超えて進んでいく

その後さらに3本くらいの支柱の試練を耐えようやくホントム島に到着した。到着したばかりだけれども、なんだか早く帰りたい気分、でもロープウェイには乗りたくないとそわそわした気持ち。

娘に促されてとりあえずジェットコースターで一回転、娘はさらにウォーターパークのウォータースライダーみたいなのを3つくらいこなす。そしていったん休憩することにする。

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ホントム島

私と妻はビールを飲んでようやくグランディング。ロープウエイでふわふわし、ジェットコースターでどっかに飛んで行った魂がようやく身体に戻ってきた気がした。

その後ビーチに移動する。

ここもやはり作られた感が半端ない。人工ビーチなんていくらでもあるし、有名なビーチであってもビーチの砂をどこかから持ってきて整備補修しているところはある。作られているからと言ってそれだけで何か価値が下がるものではない。とても広くきれいなビーチにそれを取り囲むカラフルな建物たち、すごい資金が投入されそして維持されていることがひしひしと伝わってくる。ビーチには数人の人が歩いている。誰も泳いでない海。ベトナムとはいえさすがに冬の海は季節外れか、、カラフルな建物は中身にテナントはなくよく見るとスケルトンになっている。きっとこれからなんだろう。

一通りビーチにやってきたことの証拠写真を撮り、ロープウエイ乗り場近くに戻ってきた。娘が大好きな貢茶(ゴンチャ)によく似た薡茶(ディンチャ?)というショップを見つけて一休み。そろそろ宿に戻ることにする。

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薡茶(ディンチャ)

帰りのロープウエイは、定員30人のゴンドラに家族3人だけでの搭乗となった。相変わらず風は強い、がらんとしたゴンドラに風の音が響きゴンドラが揺れる。人が少ない分、行きの時より恐怖がま増す。15分の行程がとても長く感じた。

やっとのことでロープウエイ乗り場まで戻った。施設の前には多くのタクシーやバスが停まりホテルもいくつかある。このあたりのホテルに宿泊すればサンワールドをより楽しめるであろう。Grabを捕まえてホテルに戻ることにする。

Grabでマッチしたナンバーの車を探していると男から声をかけられた。何番の車か?私が探している車の番号をその男が伝えてきた。近くに車があるのかと思い車はどこにあるのかと聞いた。その男は急に車の調子が悪くなったので、別の車に乗ってほしいという。数人の男が近づいてきた。調子が悪いってそれならマッチするなよと思いながら、その調子の悪い車を見せてと伝えるが、20万ドンでよいのでこの男の車に乗れと近づいてきた数人の男の一人を指さす。

なんかおかしい。

20万ドンであればGrabのマッチング価格とさほど違いもないのでこの男の言う通り別の車でも良いかとも思った。しかし念のためにマッチした車を見せろというと男たちが顔を見合わせている。その中の一人が日本人かと聞いてくる。こちらがうなずくとスマホで翻訳したような文章を見せてきた。みると車の調子が悪いので別の車を使ってほしいと書いている。さらによく見ると価格は200,000円となっている。

えっ~20万円!

これ打ち間違えとか翻訳ミスでなく完全にこちらをはめようとしてるのではないか!

このスマホの文章で20万円を20万ベトナムドンと勘違いして車に乗ってしまうと、後で20万円を請求されるのでは?払わないとどっか怖いところにでも連れていかれるのか!と妄想が浮かんでくる。そのスマホの画面をみて20万円!と、こちらが言うとすかさず私にスマホを提示していた男が20万ドンと言ってきた。これはかかわらん方がよい。車は不要であることを伝え、あわててGrabのキャンセルをした。

とりあえず近くのヒルトンホテルのロビーに逃げ込み一息ついていると、ホテルのスタッフがどうした?という風によってくる。事情を話すと車を手配すると言ってくれた。宿泊客でもないのにさすがヒルトンありがたい。礼を言い車に乗り込む、宿に着きタクシー代金の支払いをするときに、こちらが紙幣を間違えて一桁少ない金額を渡して運転手に指摘されるという笑い話にもならんようなこともあったが、ともかく無事に戻ることができた。もう16時くらいになっていた。荷物を置いて水着を干したらダウンタウンに行ってみよう。

 

 

 

 

 

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